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研究と報告
ナルコレプシーの1家系—ナルコレプシーと精神疾患
著者: 笠原嘉1 瓜生萬里1
所属機関: 1京都大学精神科
ページ範囲:P.813 - P.818
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ナルコレプシーの家系内出現については,estW-phal以来すでに50余例の報告があり,症候性のそれをも含めてナルコレプシーの発現には家族性体質性の素因が不可欠であるとされている。しかしこの疾患の遺伝臨床的研究は乏しく,ナルコレプシーの遺伝型式についてはむろん,ほかの内因性精神病,てんかんなどとの関係についても定説をもたない。われわれの一家系はナルコレプシーと内因性精神病を多発しており,両者の関係の考察に寄与できると思う。従来から家系員の精神疾患についての記載は少なくないが,ただすべて1〜2例の,しかも簡単な報告にすぎず,詳細は不明である。したがつてここではおもに家系員の精神病像に焦点をあわせたい。
ナルコレプシーの家系内出現については,estW-phal以来すでに50余例の報告があり,症候性のそれをも含めてナルコレプシーの発現には家族性体質性の素因が不可欠であるとされている。しかしこの疾患の遺伝臨床的研究は乏しく,ナルコレプシーの遺伝型式についてはむろん,ほかの内因性精神病,てんかんなどとの関係についても定説をもたない。われわれの一家系はナルコレプシーと内因性精神病を多発しており,両者の関係の考察に寄与できると思う。従来から家系員の精神疾患についての記載は少なくないが,ただすべて1〜2例の,しかも簡単な報告にすぎず,詳細は不明である。したがつてここではおもに家系員の精神病像に焦点をあわせたい。
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