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文献詳細

雑誌文献

精神医学2巻12号

1960年12月発行

文献概要

研究と報告

分裂病とパントテン酸

著者: 高坂睦年1

所属機関: 1岡山大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.827 - P.833

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1.はじめに
 分裂病生体における代謝をうかがうつもりで,患者の血液について調べていたところ,血球自体がになつている変化に気づいた1)1)。この変化は血球の形態においてみられたり,in vitroにおいて,赤血球自身が行なう解糖作用に変化があつたり,あるいはまた赤血球が持つている炭酸脱水酵素活性値が低かつたりすることであつた。これらのうち解糖作用の変化とビタミンの関係をさがしたのが最初の仕事であつたが,パントテン酸をとりあげてみたのが直接分裂病とパントテン酸の関係を調べる最初のものであつた(共同研究者松枝の論文)。2)それからパントデン酸(PaAと略す)を分裂病患者に投与し,副腎皮質機能を調べたり,臨床状態像の変化を観察した。詳細は他日共同研究者たちの論文に記すこととして,ここではその概略を紹介しておきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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