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研究と報告
結節性脳硬化症の臨床像補遺—症例を中心として
著者: 小笠原暹1 鷲塚昌一1
所属機関: 1弘前大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.141 - P.147
文献購入ページに移動 両側性の顔面皮脂腺腫・てんかん様発作・精神発育制止をもついわゆる結節性脳硬化症は1880年にBournevilleにより初めて記載された。本邦では1916年に佐藤が本症につき初めて報告して以来,その不全型も入れると約300の報告例がある。
われわれは最近経験した3例の本症をここに報告するが,それらはいずれも臨床上定型像を示すほかに,1例では脳室撮影により脳室内腫瘍が認められ,1例ではてんかん様発作として精神運動発作あるいは自動症が,残り1例では臨床症状をみない同胞に異常脳波を認めるなどの興味ある所見がえられたからである。
われわれは最近経験した3例の本症をここに報告するが,それらはいずれも臨床上定型像を示すほかに,1例では脳室撮影により脳室内腫瘍が認められ,1例ではてんかん様発作として精神運動発作あるいは自動症が,残り1例では臨床症状をみない同胞に異常脳波を認めるなどの興味ある所見がえられたからである。
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