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文献詳細

雑誌文献

精神医学2巻6号

1960年06月発行

研究と報告

両側側頭葉の軟化をともない大脳半球の著明な萎縮を呈した1例

著者: 野上芳美1 林英三郎1 矢吹天司1 赤井契一郎2 竹石芳光2 北周二2 轟章2 島田清2 豊田正穂2 今村正夫2

所属機関: 1日大神経科 2日大第2病理

ページ範囲:P.341 - P.350

文献概要

 われわれは最近周期的な意識障害発作,精神的幼児様化その他の多彩かつ特異な症状を呈した症例を観察した。剖検のうえ病理学的な検索を行なつたが,その結果もまた特異で,本例の疾病学的位置づけは現在なお問題を残している。すなわち考按の部で後述するごとく,本例を肝脳変性症の一異型とみなすことは不可能でないが,それに対し若干の疑点もあるし,ほかのいかなる疾患ないし疾患群に本例を属せしめることも困難と思われる。したがつてここに臨床的ならびに病理学的所見を記述し,今後の類似症例の報告をまちつつ,諸賢の批判をあおぎたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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