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研究と報告
精神分裂病症状の再燃に対するChlorpromazineの効果—維持量服用例の観察
著者: 岩佐金次郎12 原常勝12 岡田瑛子12
所属機関: 1慶応義塾大学医学部神経科 2井之頭病院
ページ範囲:P.451 - P.456
文献購入ページに移動精神分裂病の薬物療法にはつぎつぎに新薬が紹介され,その結果,精神病院から退院し社会復帰する患者の率はしだいに増加している。しかしいつたん社会復帰しても数カ月ないし数年ののち,また病状が増悪して再入院が必要となる者はいぜんとして少くない。このような例に社会的寛解を続けさせることを目的として,寛解退院後も長期間持続的にChlorpromazine(以下CPと略す)の一定量——維持量を服用させる方法をこころみた。
維持量とは薬物療法その他で症状が好転したのち,寛解ないし軽快状態をそのままたもつため持続的に服用させる量をさし,それに対して,ふつう行なわれているような投与法を一般投与法として区別した。維持量は一般投与法の量に比べて少量であるが,個々の症例によつて異り,ある量以下を維持量と定めるというように一律にはいえない。
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