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雑誌目次

論文

精神医学2巻8号

1960年08月発行

雑誌目次

展望

Phenothiazine誘導体を中心とした精神疾患の薬物療法について

著者: 伊藤斉 ,   石原幸夫 ,   開沢茂雄

ページ範囲:P.485 - P.504

 精神病の治療にChlorpromazineおよびReserpineが用いられるにおよび,この領域における化学療法ともいうべき新しい薬物療法は大きな進歩をとげるにいたつた。爾来この方面の新薬が続続登場し,基礎ならびに臨床的研究がなされているが現在までに実用に供されているものだけでもおびただしい数にのぼり,いちいち枚挙にいとまないほどである。
 最近の傾向の一つとして医家を訪れる精神疾患患者,なかんずく精神神経症の患者数の激増はいきおい精神科のみならず内科においても相当数にのぼるものと推定されるが,これにしたがつて内科方面においても相当広範囲にいわゆる広義のTranquilizerとよばれるこれら新薬が用いられるようになつている。

フランスの妄想研究(1)—第1部 症候論 症候論概説と19世紀の症候論

著者: 小木貞孝

ページ範囲:P.505 - P.512

まえがき
 フランスの妄想研究は,19世紀においてすでにドイツとは独立に1つの体系をつくりあげ,その後KraepelinやBleulerの影響下にその体系理論を改変しつつ独自の発達をとげてきた。したがつて,わが国のようにおもにドイツ系の体系をとりいれたところでは,現代フランスの研究成果を云々する前に簡単な歴史的考察をしておくこと,ことに疾病分類の成立過程を一応理解しておくことは必要なくわだてと思われる。以下第1部として妄想の症候論を要約していこうと思うのはこの理由による。さらに第2部として妄想の病因論を紹介し,第3部として2,3の現象学的研究にふれ,この誌上をかりて数回にわたり全体的展望をこころみてみたい。

研究と報告 分裂病的心性と青年期

Ⅰ.青年期における身体への関心と分裂病的心性

著者: 蔵内宏和

ページ範囲:P.515 - P.519

 青年期になると,体や心にさまざまな変化が起こる。性的成熟にともなつて起こる心理的な現象は,これまで青年心理学の研究の対象であり,Spranger,Tumlirz,Buhler以来いろいろの研究がある。また精神分析学的な立場からは,S. Freud,A. Freudそのほかの検索がある。
 それらはさておき,一般に青年期になると,身長や体重が増加し,また筋肉も発達してくる。一方,消化器系統や内臓器官の発達もいちじるしく,性腺の発達はとくに目だつてくる。男子では遺精や夢精の現象が始まり,女子では月経が開始し,第2次性徴が著明になつてくる。

Ⅱ.精神分裂病の1例

著者: 前田重治

ページ範囲:P.519 - P.524

 青年期に,精神分裂病が発病しがてくることは,めずらしいことでもない。ここでこの症例を報告するのは,その発病の経過中に書かれた手記に興味をおぼえたからである。その克明に書きこまれた3冊のノートの中に,青年期に特有な心性が躍動し,しかも精神分裂病の心理を考えてゆくうえに興味ある,いくつかの問題を含んでいると思われたからである。

Ⅲ.心理療法中に精神分裂病状態をきたした神経症症例

著者: 西園昌久

ページ範囲:P.524 - P.528


 青年期は心理的離乳期といわれる。自立性をうる反面,依存欲求がみたされなくなる時期でもある。依存から独立への発展の過程にはさまざまの反応がみられる。そこに青年期心性の複雑さがある。ある場合には,それが神経症的,あるいは精神病的となつてあらわれる。未熟な人格者ほど,青年期において病的反応を示すことの多いのは当然のことである。
 幼少期に父に,溺愛されたために,内心,あまえやすい性格となり,対人関係ではこだわりを起こしやすく,青年期になつて,社会から求められる独立性にたえきれず,対人恐怖を主症状とする神経症を起こし,さらに,心理療法の過程で医師との関係が原因となつて,精神分裂病状態にまでなつたと考えられる症例について報告し,分裂病的心性と青年期の関係を考察する資料として供したい。

いわゆる周期性精神病の一治験例

著者: 松川清二

ページ範囲:P.529 - P.531

Ⅰ.まえがき
 内分泌性精神病に対する,ホルモン療法は,当然のことであるが,1896年ごろからKraepelin,Mottらによつて,原因不明の内因性精神病と内分泌腺異常との連関性が指摘され,ついでKretschmerは,ホルモンに影響されやすい体型が,内因性精神病の発現に決定的な意義があると明らかにして以来,精神科領域でのホルモン療法の基礎が不動のものとなつたといわれる1)
 1955年,鳩谷は,非定型的内因性精神病の精神生理学的研究(第Ⅰ報)2),を発表し,さらに昨年その第Ⅱ報3),において,内分泌学的研究を続けており,いわゆる周期性精神病について広く検索し,かつその治療面では,衝撃療法の奏効しなかつた少数例に,その体液病理学的所見にもとづいて,下垂体前葉ホルモン,女性ホルモンなどを用いて治癒せしめたことを発表している。

Megimideによる脳波賦活の問題点—第1報 疾患群を中心としての検討

著者: 藤田千尋 ,   柄沢昭秀 ,   遠藤四郎 ,   川尻徹 ,   長谷川和夫 ,   高木垣太郎 ,   奥田裕洪 ,   大原健士郎 ,   石川信一郎 ,   石井昌子

ページ範囲:P.533 - P.539

緒言
 Megimide(β-methyl-β-ethyl glutarimide)についてはまずそのbarbiturate antagonistとしての面がShaw,18)Schulman,17)Harris,10)らにより報告されたが,一方これの大量投与が動物にけいれんを惹起し同時に脳波上にはspikeを認めたというSchulman15)らの報告から,さらに本剤の脳波賦活作用についての検討が注目されてきた。Delay,5)Drossopulo6)らはMegimideを脳波賦活に用い,賦活効果はCardiazolと同様だが副作用は少く,脳波の変化が急激でなく,またMegimideによるseizureがspontaneous seizureによく似ていることなどをあげて,Cardiazolよりすぐれていると,結論している。同様の報告はBingle,1)Cohen,2)Coirault,3)Flodmark,7)Green,8)Rodin,16)切替11)和田20)直居13)中井14)富樫19)らによつてなされてきたが,一方Courjon4)らのごとくMegimideが必ずしもCardiazolと同様の効果があるとはかぎらないとのべている者もある。われわれも当初の経験からMegimideが副作用少く使用上便なことを知り,そこでさらに本剤の特徴を明確にしてこれの長所をもつともいかした賦活法を把握したいと考え,疾患群および正常群についてこの問題を検討してきたが,ここに第1報として対象の中心を疾患群においたMegimide賦活について報告する。

持続睡眠療法に関する1試案—Levomepromazineを中核とする持続睡眠療法

著者: 懸田克躬 ,   広沢道孝 ,   山口昭平 ,   伊藤政秋 ,   岡部正三 ,   鎌田祐子

ページ範囲:P.541 - P.545

Ⅰ.はしがき
 薬物を用いて睡眠に導き,これを精神疾患の治療に用いたのは,Griesinger1)が初めとされている。すなわち,1861年,彼は躁病およびうつ病の治療を目的として,クロロホルムによる睡眠療法を行なつた。その後,臭素剤,バルビタール剤の出現によりこの療法は急速に発展したが,1901年にWolf2)はトリオナールを用いて初めて持続的,体系的な睡眠療法を行なつている。これより持続睡眠療法は精神科領域における重要な治療法となつた。その後も1922年にKäsi3)がモルヒネ,ヒオスチンの前処置をほどこしたゾムニフェン法を発表しているほか,パラアルデヒドとスコポラミンの注腸,ルミナール・ナトリウムの皮下注,ジアールの注腸,アベルチンの注腸,そのほか上記薬物の種々なる併用など幾多の方法が考案されてきた。しかし,現在のわが国では下田のスルホナールを主剤とする方法がもつとも広く行なわれていることは熟知のごとくである。最近ではクロールプロマジンを併用して,そのバルビタール酸系の睡眠剤の薬効を増強し,その使用量を節減し,その睡眠を自然の形に近づけようとする動きがみられる。(Azima4))このような考案はクロールプロマジン自体の示す治療効果も考えあわせるとき,おのずからなる趨勢と思われる。クロルプロマジン以外にも多数のフェノチアジン誘導体が発表されているが,とくに傾眠作用の強いものがあれば,この目的のためにはそれこそが適当したものであることは当然であろう。われわれはこの見地からLevomepromazineに着目し,持続睡眠に応用し,予期したような成果をえたので報告しよとう思う。Levomepromazine(7044 RP,以下LMと略記)はlevomethoxy-3(dimethyl-amino-3'methyl-2'propyl)-10 phenothiazineであり,なる化学構造式を有する精神安定剤である。その臨床的効果については,J. Sigwald5)らの報告以来すでに幾多の文献に論ぜられている。
 とくに精神興奮症状に対してはChlorpromazineに比肩する効力を有することはすでにひろく認められている。また不安症状の顕著な抑うつ状態に関しては在来の薬物にまさる鎮静効果を示し,その傾眠作用とともに抑うつ性の不眠症状にもあわせて有効なことも知られている。

Nialamideによるうつ状態の治療経験

著者: 林英三郎 ,   武村信男 ,   川久保芳彦 ,   小浜卓司 ,   小野和雄 ,   望月晃

ページ範囲:P.547 - P.553

 近年,精神科領域における薬物療法が盛んとなつてきているが,うつ状態に対しても1954年ごろから種々の薬物が相ついで登場している。すなわち,Pipradol誘導体(Meratran),Piperidine誘導体(Ritalin),Iminodibenzyl誘導体(Tofranil),2-Dimethylaminoethanol(Recrein)などがそれであり,それぞれstimulantあるいはanti-depressantとして使用された。とくにTofranilの効果はすでに多くの人々によつて認められ,うつ状態の治療に欠くべからざるものとなつている。
 ここに紹介するHydrazine誘導体,Nialamide(Niamide)もanti-depressantとしての作用を有するものであるが,Hydrazine誘導体がうつ状態に有効であるということは,すでに古くから知られている。1950年,A. C. Washburneが抑うつ反応に対するnicotinic acidの大量療法について発表したが,その後Hydrazine誘導体が潜在的にanti-depressantとしての作用を有すること,およびその作用がmono-amine oxidase inhibitorsに起因していることが証明されるようになつた。この間Iproniazid(Marsilid)がうつ病の療法として紹介されたが,副作用とくに肝障害が顕著なために実用に供されるにはいたらなかつた。その後1957年にいたつてIproniazidと同様にHydrazine誘導体に属するNialamideが,やはりanti-depressant activityを有することがわかり,動物実験では,肝中毒作用およびそのほかの副作用のないことが証明され1),臨床的応用が期待される段階にいたつた。Nialamideは,化学名が1-〔21-(benzylcarbarbamyl) ethyl〕2-isonicotinoyl hydrazineであり,その構造式はである。

抗抑うつ剤Nialamide(Niamide)の臨床知見

著者: 那須敏雄 ,   小田晋 ,   小林暉佳 ,   融道男 ,   丸山弘毅 ,   竹内勤

ページ範囲:P.555 - P.559

はじめに
 うつ状態に対する薬物療法は,近年いちじるしく多彩な発展を示すRitalin,Pipradorol,Tofranil,Hämatoporphylineなどがつぎつぎに発表された。なかでも,Monoamineoxidase(MAO)阻害剤とよばれる一群の薬物は,脳内のアミン類の分解を抑制し,これによつて精神の賦活をはかり,うつ状態の改善をもたらそうとするものであつて,その有効性と作用機序とは,精神障害の病因を考えるうえからも,強くわれわれの興味をそそるものである。
 CatronについてはAginらの成績を初めとする一連の成績によつて,MAO阻害剤の臨床的有効さは,ほぼ確定された観がある。しかし,従来えられていたMAO阻害剤は,その交感神経刺激作用,および物質代謝に対する影響,とくに肝障害を発することが往々にしてあり,それが臨床的応用の妨げになつていた。かつ副作用の少いといわれるCatronでもAmphetalnine類似の精神賦活作用があるため,かえつて不安,不眠を増強する傾きのあることが拍摘されていた。
 そこでMAO阻害剤で副作用の少く,効果のあるものの中で,Nialamideが注目されていた。昨年(1959)リスボンでNiamideに関するシンポジウムが開かれ,そこでいくつかの効果が確認された。すなわち,1)あらゆる型の,種々の程度の抑うつ状態を改善する。2)知能の遅れている子供の精神活動,社会生活,情緒的不安定性を改善する。3)狭心症の発作,ならびに痛みを減ずる。3)手術不能の癌や,種々な神経痛やリウマチ性疾患の痛みをとる。精神科領域だけについてみても,抑うつ気分,神経的な不安,判断,対人関係,社会性を改善させ,またとくに食思不振によい結果をえている。分裂病に対しても,生活指導を容易にし精神的意欲を増加させることがあると報告された。さらに注目すべぎことは,精神薄弱児の行動や学校の学習態度によい変化がみられ,学友や教師に対して好ましい接触がえられるようになる。しかも注意集中力を増し,学業への興味を増し,泣き虫でなくなり,むやみに物を投げたり,ひつこみ思案であつたりすることがなくなり,したがつて学校に行くのを好むようになるという。精神薄弱児には,往々にして運動麻痺などが合併して,手足の不自由な子がいるが,この運動障害に対しても非常な改善がみられた。このような情緒性に対する効果は,さらに精神病質者の治療にも希望がもてるようになつてきたと報告された。
 一方正常人に対しては,目だつ効果はなく,ただ病的状態を調整し,正常化の方向に向かわせるのだと考えられている。MAOの活性を変えることがどのように作用して,精神的な変化を起こさせるのかについては,多くの記載がないが,この種の薬剤がほかの酵素系や,また現在知られている以外の他の酵素にも作用して,物質代謝に影響を与えるものと考えている。
 今回われわれの使用したNialamide(商品名Niamide)は,Pfeizerで合成されたMAO阻害剤であつて,毒性をできるだけきりさげることを目標にしたものであるとされている。これを台糖ファイザーから試供されたので,うつ状態を主とする精神疾患に使用して成績をえたのでその一部を報告したい。

動き

ドイツ通信(4)

著者: 関野やす

ページ範囲:P.561 - P.563

 このところすつかり調子がくるつてしまつて,何も手につかず多少は言葉になれてきましたものの,朝から晩まで,一言一言に気をつかい,緊張のしつづけでございますから,ときどき疲労がたまつて,いわゆるノイローゼ状態になります。いらいらし,頭の回転が,もともとにぶいのがますますひどくなり,何をするのもおつくうになつてまいります。実は12月ごろから少しあやしいと思いましたので,気分転換というつもりで,クリスマスの休暇に旅行を致しましたが,時間とお金のつごう上,少々強行軍でございましたのでかえつて疲労を強める結果になつてしまいました。いまこの町に同胞は7人おりますが,20才くらいの若い人達はよくドイツ人の生活の中にとけいつているように思えますが,30くらいになりますと,もう順応力がないのか,年よりは多かれ少かれ調子にくるいを起こし,こういうのが寄り集まりますと互いに共鳴しあい,症状が強まる結果になります。自分がノイローゼになりながら,自分の同胞を分析しようというのでございますから,まことにその結果は危かしいのでございますけれど,表向きは疲労の蓄積とみえる現象の奥にあるものは,感情の疎通しがたい異郷に,孤独の中に,背後からは何か目にはみえない故国からのまなざしを負うて,しかも言葉の不自由や,外国人だという自覚からくるEntwurzelungの体験,物質的不自由,ドイツの天候と人情の荒々しさ,こんなものが留学生の精神状態を非常に不安定にしているようにみえます。私などもともとたよりない精神の持主でございますから,いままでのところではだいたいなんとか調子をもちこたえうる限度は3ヵ月くらいのようで,そのころになると何も手につかなくなり,いらいらし,つまらぬことで腹をたてて,今回は同胞とちよつとのことで喧嘩し,2,3日後ふたたび顔をあわせたときに互いに笑いだしてしまったという,まことにたよりない,子供のようなことを致し,われながら恥かしくなりました。それでも自ら努力し,また同胞互いに助けあって,そのつどなんとか克服し,この町の同胞は割合とみなよく勉強しております。そしてわれわれの唯一の抱負は,この苦しさと戦いながらの生活の中から,一介の旅行者にはみえないドイツの姿をつかんでゆけるのだということでございます。このほか留学生の心理については,なかなか興味のある問題もございますが,文字に残すのははばかれますので,割愛致します。
 ところで今回は,汽車を乗りまわしてきたにすぎなかったような通り一辺の旅行記を少し申しのべてみようと存じます。いままでも何回か旅は致しましたが,つねに誰かのお伴でしたので,あなたまかせの気楽さがございました。今回はすでに在独半年になりますので,自分の力だめしと——だいたいは心臓の力だめしで,言葉の力だめしではございません——いうような気持もあって,またドイツのクリスマスから正月は,みな家庭にとじこもつてしまい,留学生のわれわれはまつたくとり残されたようにさびしくて,町に残つてはいられず,同胞一人残らず,それぞれの旅に出かけました。

紹介

—Hans W. Gruhle 著—了解心理学 Verstehende Psychologie—〔第7回〕

著者: 東京大学医学部精神医学教室精神病理グループ

ページ範囲:P.567 - P.568

おわりに
 6回にわたつたGruhleの了解心理学の本書の紹介は,前回をもつて終了したので,最後のしめくくりとして,本書の特徴について若干の所感を記したいと思う。
 JaspersはGruhleを,「精神医学における科学的良心」の代表的人物であると高く評価している。この評言は本書の基本的精神についてもよく妥当する。そこには終始一貫して著者の科学的批判の精神が横溢している。そこに引用されている文献はおびただしい数にのぼるが,彼はそれらをきわめて忠実念入りに紹介するとともに,批判を加え,取捨選択を重ね,かかる操作の進展につれて,自己の知見を漸次に明確に構成している。おおむね,文献の引用が先行し,その批判を通じて,Gruhle自身の主張がにじみ出てくる。従つて本書においては,批判の素材として引用記述された文献の占める頁数は全600頁の過半を占めており,ともすると著者自身の見解が引用文献の記述におおわれてしまい,自説と他説の区別が一読しただけでは不分明な場合さえあるくらいである。又軽妙な皮肉や譬喩を駆使して表現はきわめて活気に満ちているが,われわれ外国人にとっては理解し難く,ときに煩雑に感じられることもある。

基本情報

精神医学

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-126X

印刷版ISSN 0488-1281

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