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研究と報告 分裂病的心性と青年期
Ⅲ.心理療法中に精神分裂病状態をきたした神経症症例
著者: 西園昌久1
所属機関: 1九大医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.524 - P.528
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青年期は心理的離乳期といわれる。自立性をうる反面,依存欲求がみたされなくなる時期でもある。依存から独立への発展の過程にはさまざまの反応がみられる。そこに青年期心性の複雑さがある。ある場合には,それが神経症的,あるいは精神病的となつてあらわれる。未熟な人格者ほど,青年期において病的反応を示すことの多いのは当然のことである。
幼少期に父に,溺愛されたために,内心,あまえやすい性格となり,対人関係ではこだわりを起こしやすく,青年期になつて,社会から求められる独立性にたえきれず,対人恐怖を主症状とする神経症を起こし,さらに,心理療法の過程で医師との関係が原因となつて,精神分裂病状態にまでなつたと考えられる症例について報告し,分裂病的心性と青年期の関係を考察する資料として供したい。
青年期は心理的離乳期といわれる。自立性をうる反面,依存欲求がみたされなくなる時期でもある。依存から独立への発展の過程にはさまざまの反応がみられる。そこに青年期心性の複雑さがある。ある場合には,それが神経症的,あるいは精神病的となつてあらわれる。未熟な人格者ほど,青年期において病的反応を示すことの多いのは当然のことである。
幼少期に父に,溺愛されたために,内心,あまえやすい性格となり,対人関係ではこだわりを起こしやすく,青年期になつて,社会から求められる独立性にたえきれず,対人恐怖を主症状とする神経症を起こし,さらに,心理療法の過程で医師との関係が原因となつて,精神分裂病状態にまでなつたと考えられる症例について報告し,分裂病的心性と青年期の関係を考察する資料として供したい。
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