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短報
Amantadine投与により幻視などを呈したParkinson症候群の1例
著者: 柳下道子1 鳥居方策1 平口真理1
所属機関: 1金沢医科大学神経精神医学教室
ページ範囲:P.71 - P.73
文献購入ページに移動各種のParkinson治療剤(以下「抗パ剤」と略称)には副作用が少なくなく,その中には幻覚,錯乱などの精神症状も挙げられている1〜5)。われわれにとって興味深いのは抗パ剤の副作用としての幻覚であるが,L-Dopaの場合におけるCelesiaとBarr1)および雨宮と亀山2)の報告を除けば,幻覚が意識障害を背景として,つまりせん妄の一部として出現するのか,あるいは意識障害なしに,つまり抗パ剤の催幻覚作用の結果として出現するのか明らかでない。
最近われわれは,塩酸amantadine(以下amantadine)の服用により,意識障害の兆候を全く示すことなしに,幻視などを呈したParkinson症候群の1例を経験したので,簡単に報告する。
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