文献詳細
特集 精神鑑定
巻頭言
文献概要
本誌が特集にこのテーマを選ぶのはこれがはじめてのはずである。精神鑑定に必要な実際的知識の書はすでに何冊か出ている。最近では「現代精神医学大系」(中山書店刊)中に懸田・武村・中田編「司法精神医学」(1976)がある。それから大家の手になる精神鑑定書も「日本の精神鑑定」(内村・吉益監修,福島・中田・小木編,みすず書房,1972)のように市販されているものから,教授の退官記念集として編纂された鑑定書集まで何冊かあって,ケース・スタディ的勉強をするのにことかかない。したがってここでは同種の,屋上屋をなす企画を考えたわけではない。執筆を著者各位に御依頼したときの文章によると「できるだけ多くの立場の方から」「ミクロ的にもマクロ的にも多くの問題点を発掘」していただくことを期待している。精神鑑定についてそのようにする時代的意義があると考えたからである。
「できるだけ多くの立場」は目次のタイトルと執筆者を一覧ねがえればおわかりいただけると思う。二人の法曹家にお加わりいただいている。同じく精神科医であっても鑑定経験の豊富な長老から比較的経験の浅い人までが,また司法精神医学の専門家,研究家から非専門家(?)までが含まれている。編者自身が司法精神医学の専門家でなく,かつその精神鑑定歴もそんなに豊富とはいえない人間である。
「できるだけ多くの立場」は目次のタイトルと執筆者を一覧ねがえればおわかりいただけると思う。二人の法曹家にお加わりいただいている。同じく精神科医であっても鑑定経験の豊富な長老から比較的経験の浅い人までが,また司法精神医学の専門家,研究家から非専門家(?)までが含まれている。編者自身が司法精神医学の専門家でなく,かつその精神鑑定歴もそんなに豊富とはいえない人間である。
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