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文献詳細

雑誌文献

精神医学20巻3号

1978年03月発行

研究と報告

Mental Diplopia,概念思考発作,笑い発作を呈する精神運動発作の1例

著者: 村崎光邦1 山角駿1 鈴木市郎1 石郷岡純1

所属機関: 1北里大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.283 - P.292

文献概要

I.はじめに
 1899年Jackson13)によって鉤回発作uncinate fitが鉤回に限局した病巣の発作発射によるものであることが報告され,さらに脳波の発見とともにGibbsら6)やLennox16)らによって,従来てんかん代理症として一括されていた精神運動発作と側頭葉との関係が次々に明らかにされてきている。今日では,側頭葉のみならず,前頭葉眼窩面,視床背内側核,視床前核,帯状回など大脳辺縁系内の病巣からも生じることがわかっている22,28)
 今回,われわれはJackson14)がInental diplopiaとして記載し,Penfield24)がdoubling of consciousnessと説明した,いわゆる精神発作や概念思考発作,既視感,未視感などのほかに笑い発作をも呈するという多彩な精神運動発作の1例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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