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文献詳細

雑誌文献

精神医学20巻6号

1978年06月発行

文献概要

研究と報告

民俗踊“鶏舞”の自動化,習慣化のみられた1症例

著者: 三田俊夫1 柳沢正博1 岡本康太郎1 酒井明夫1 岡本芳文1 三條昭二1 切替辰哉1

所属機関: 1岩手医科大学神経精神科学教室

ページ範囲:P.627 - P.631

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 (1)症例は農耕を職業とした58歳の女性である。その病像は肉親,親方夫婦,弟の葬送,年回忌,干蘭盆を契機に不安・苦悩状態が急速に深まり,夢幻状態に移行し,引き続き民俗伝承である“鶏舞”(一種の念仏踊り)が現われる一連の表現形式を有し,それが自動化と習慣化を示した。
 (2)著者はその病像を若干の考察の中で,原始意志的反応形式に求め,かつその病理構造を文化精神医学的に日本の古来の農耕民の心性と現代社会の精神的文化落差に求めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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