文献詳細
古典紹介
—J. Capgras et J. Reboul-Lachaux—L'illusion des ((Sosies)) dans un délire systematisé chronique—présentation de malade
著者: 大原貢1
所属機関: 1愛知医科大学精神神経科
ページ範囲:P.759 - P.770
文献概要
1918年6月3日,M婦人は彼女の住んでいる区の警察署に,沢山の人達,とりわけ子供達が彼女の家の地下室やパリ中の地下室に不法に監禁されている,と言ってとどけ出たのであった。そして彼女は彼女の述べることが真実であることを確かめ,囚われている人達を救い出すために警官2人が彼女に同行してくれるように頼んだ。彼女は特殊病舎に連れられて行き,翌々日サンタンヌ病院に監置されたのであったが,そこのデュプレ教授は彼女を診察し,彼女が皇族の出身であるとか,彼女の周りの人々が取り替えられているとかいう誇大妄想を伴った空想的主題の慢性の幻覚性,解釈性,想像性精神病におかされていて,習慣性の精神的興奮状態にある,ということを明らかにした。1919年4月7日,M婦人はメゾン・ブランシュに移された。
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