文献詳細
巻頭言
文献概要
紙面の都合で精神分裂病(以下分裂病と略)者の復職判定を中心に述べる。
私の理解するところでは,分裂病に関する疾病概念は医学的には現在まだ確立途上にあり,「分裂病の“治癒”とは何か」についてもまだ最終的な結論は出ていないし(精神医学,7巻3号),またその予後観についても,古典的・固定的なものに対し,治療による予後の変化が論じられており,新しい予後観とも言うべきものが現われつつあるのが,今日のわが国の精神医学の状況であると思う。従ってタイトルについて論ずることはある意味では無理なことと思う。しかし精神科医である以上さけて通れない面があるのが現実であるので,問題提起の意味で,某企業体での私の十数年間の経験の一部を述べ,ご批判を請う次第である。
私の理解するところでは,分裂病に関する疾病概念は医学的には現在まだ確立途上にあり,「分裂病の“治癒”とは何か」についてもまだ最終的な結論は出ていないし(精神医学,7巻3号),またその予後観についても,古典的・固定的なものに対し,治療による予後の変化が論じられており,新しい予後観とも言うべきものが現われつつあるのが,今日のわが国の精神医学の状況であると思う。従ってタイトルについて論ずることはある意味では無理なことと思う。しかし精神科医である以上さけて通れない面があるのが現実であるので,問題提起の意味で,某企業体での私の十数年間の経験の一部を述べ,ご批判を請う次第である。
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