文献詳細
研究と報告
文献概要
I.はじめに
反応性に起こるうつ状態は,臨床上しばしば経験されるが,反応性に起こる躁状態は稀である。すでにSchneider, K. 3)は,反応性躁病"reaktive Manie"について述べているが,反応性躁病は臨床的な意味をもたない——ともいっている。しかし,反応性に起こったと考えられる症例を観察することは,現在未だ不十分である躁病の状況論に寄与するところ少なくないものと思われる。
ここでは,自験例3例を中心に,その精神病理を検討してみたい。
反応性に起こるうつ状態は,臨床上しばしば経験されるが,反応性に起こる躁状態は稀である。すでにSchneider, K. 3)は,反応性躁病"reaktive Manie"について述べているが,反応性躁病は臨床的な意味をもたない——ともいっている。しかし,反応性に起こったと考えられる症例を観察することは,現在未だ不十分である躁病の状況論に寄与するところ少なくないものと思われる。
ここでは,自験例3例を中心に,その精神病理を検討してみたい。
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