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研究と報告
睡眠過剰を伴ううつ病について
著者: 臼井宏1 永井久之1 後藤多樹子1 鹿野寿満1 長瀬輝誼1 郡暢茂1 土居通哉1 武村信男1
所属機関: 1日本大学医学部精神神経科学教室
ページ範囲:P.853 - P.862
文献購入ページに移動一般に抑うつ状態は入眠困難,睡眠中断,早朝覚醒などの睡眠障害を伴うものとされ,Jung12)のように不眠をうつ病の中軸症状とする見解もある。一方,睡眠過剰Hypersomniaを伴ううつ病のあることも,三宅19),谷26),Kraines13),Jaspers10)らによりかなり古くから指摘されているが,いまだ十分注目されるには至らず,そのような症例を集めて検討を加えたのはMichaelis15,17)だけである。われわれは8例の睡眠過剰を伴ううつ病を観察したのでここに報告し,若干の考察を加えたい。
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