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文献詳細

雑誌文献

精神医学21巻1号

1979年01月発行

文献概要

研究と報告

一過性全健忘(Transient Global Amnesia)の1例

著者: 久田研二1 今井淳子1 与儀英明1

所属機関: 1国立療養所鳥取病院

ページ範囲:P.57 - P.61

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I.はじめに
 Bender1,2)は,特徴ある健忘を示す症状群をsingle episode of confusion with amnesiaと呼び,一方,FisherとAdams7)が同様な症状群をtransient global amnesia(TGA)として報告して以来,同症候群について多くの報告がみられる。本症状群の原因として循環障害6,18,23,29,32,34)が重視され,一過性脳虚血と脳塞栓によるものが考えられている。しかし一方では,側頭葉てんかんの一型である可能性も指摘されており5,7,8,19),また脳腫瘍による例35)や薬物中毒による報告9)もあり種々の原因が考えられる。
 近年,脳出血,脳血栓症などの脳血管障害における血小板の動態が注目をあびており,血小板凝集能が特に注目されている36,37)
 著者らは定型的なTGAと考えられる1例を経験し,脳波上に興味ある所見が得られ,また血小板凝集能を測定して興味ある結果が得られたので報告し,考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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