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文献詳細

雑誌文献

精神医学21巻1号

1979年01月発行

文献概要

研究と報告

向精神薬誘発性ミオクロニー発作について

著者: 佐野譲1 中村一郎2 勝川和彦3

所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室 2富山医科薬科大学医学部神経精神医学教室 3国立北陸病院

ページ範囲:P.63 - P.70

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I.はじめに
 向精神薬が副作用として各種の錐体外路症状を惹起することは広く知られており,また異常脳波賦活作用7,9,20,22)やけいれん惹起作用についても幾多の報告がみられる。向精神薬使用中に生ずるてんかん性発作は通常散発性に出現し,大発作が多いとされている。したがって臨床的に薬剤とてんかん性発作との厳密な関連性を追求することはしばしば困難である。またこれらの研究は大部分Chlorpromazine(以下CPと略す)を対象としており,他のフェノチアジン系薬剤やブチロフェノン系薬剤のけいれん作用についての知見は乏しい1,3)
 われわれは向精神薬投与中に,振戦その他の錐体外路症状にひき続き,ミオクロニー発作を含む各種てんかん性発作が賦活された3例を経験した。長期間にわたる観察から,これら3例における向精神薬とてんかん性発作の関係は明らかであり,てんかん発作の病態生理を解明する一つの糸口として興味ある問題と思われたので,それらの臨床経過を報告し,若干の考察を加えたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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