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巻頭言
あたらしい病棟の一隅で
著者: 佐藤壱三1
所属機関: 1千葉大学医学部精神神経科
ページ範囲:P.1152 - P.1153
文献購入ページに移動 20年ぶりに大学へ帰って,はや3年の月日がたった。その間さまざまのことがあったが,それはそれとして,帰った当時は戸惑いすることばかり多かった。その一方は,20年前との驚くべき変化であったが,また一方は20年前との驚くべき無変化でもあった。
しかし何れにせよこの大学も,今一つの曲り角に来ていることは事実のようであった。その最も象徴的な出来ごとは,付属病院の新築移転である。戦前建築され空襲にも耐え,しばらく東洋一を誇った旧病院も,40年余の歴史の中に古びて,改造だけでは現代の医療に対応できなくなり,まったくあらたに建てなおすという思い切った企画が,迂余曲折を経てようやく完成したのである。
しかし何れにせよこの大学も,今一つの曲り角に来ていることは事実のようであった。その最も象徴的な出来ごとは,付属病院の新築移転である。戦前建築され空襲にも耐え,しばらく東洋一を誇った旧病院も,40年余の歴史の中に古びて,改造だけでは現代の医療に対応できなくなり,まったくあらたに建てなおすという思い切った企画が,迂余曲折を経てようやく完成したのである。
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