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文献詳細

雑誌文献

精神医学21巻11号

1979年11月発行

特集 精神分裂病の生物学

精神分裂病における一次性行動異常

著者: 町山幸輝1

所属機関: 1群馬大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.1177 - P.1183

文献概要

 精神分裂病の臨床形態は著しく多様で,そのため疾患の概念についてしばしば混乱が生ずる。分裂病の理解のためにはその症状の整理,特に構造化がかかせない。このような努力は古くからなされてきてはいるが(たとえばE. Bleuler2,13)),なお十分ではない。われわれはここ数年分裂病患者および家族がしあす行動異常についていくつかの検索をおこなってきたが5〜12),患者には精神病的症状とは独立の一次性の行動異常(欠陥症状)が存在すること,そのような異常は発病前からみとめられること,また患者と家族には共通の認知障害が存在することをみいだした。ここでは,それらの知見を統合して分裂病症状の構造化をこころみ,かつ分裂病における一次性異常の重要性について論ずる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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