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文献詳細

雑誌文献

精神医学21巻11号

1979年11月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病症状,眼瞼黄色板,高脂血症傾向を伴うvon Recklinghausen氏病の1例

著者: 大田民男1 柴田二郎1 村瀬聿男2 水津和夫3

所属機関: 1山口大学保健管理センター 2山口大学教育学部 3防府病院

ページ範囲:P.1229 - P.1233

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 精神分裂病様症状を呈したvon Recklinghausen氏病の1例を報告した。精神症状は当初は緊張病性昏迷様で,のちになって被害・追跡妄想が加わっていたことが明らかとなった。精神不安定の時期の脳波には軽度の徐波の増加がみられたが,CT検査からは脳の器質変化を示す所見は得られなかつた。
 皮膚症状の主なものは全身に散在する皮下結節と色素性母斑,いわゆるcafé-au-laitであった。
 本症例では上記の症状以外に両側の眼瞼に黄色板がみられ,これと関連するかと考えられる血清の中性脂肪の増加を主とする高脂血症傾向が存在した。以上のことからvon Recklinghausen氏病と合併症の問題につき考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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