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文献概要

古典紹介

Ph. Chaslin—Groupe Provisoir des Folies Discordantes〔Éléments de Sémiologie et Clinique Mentales, Asselin et Houzeau édit., Paris, p.772-p.838, 1912〕—第3回

著者: 小泉明1

所属機関: 1弘前大学医学部精神科神経科

ページ範囲:P.1375 - P.1383

考察Remsrques générales
 不統一と不統一精神病Discordance et folies discordantes--私が不統一精神病という一般的題名で記載してきた諸型は,それぞれ,独立した精神病の独立した一型であろうかあるいは一つの精神病の現われに過ぎないのであろうか?これらの諸型を共通につなぐ「不統一」という鎖は,はたして,それらを一つの精神病にまとめるには十分であろうか?--これらの問いに答えることをせずに済ませたい。私は臨床だけではこれまで,問題を解決することができなかったし,疾病分類をしていたのではないことを十分に言ってきたからである。臨床型type cliniqueという言葉は何ものをも予断させない。
 たとえそれが何であるにせよ,臨床的にはcliniquement,これらの諸型にはつながりがある。つまり,移行型des formes de passageがある様である。そして結局,諸不統一精神病は,かなり大ざっぱに,病初期,不統一期,終末期の三期を経過するように思われる。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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