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研究と報告
多彩な神経精神症状を呈した上位脳幹部腫瘍の1症例—とくに無動性無言についてのポリグラフィ的検討
著者: 川原隆造1 西田政弘1 挾間秀文1 内田又功2 藤原正3
所属機関: 1鳥取大学医学部神経精神科教室 2西川病院 3鳥取大学医学部脳神経外科教室
ページ範囲:P.297 - P.306
文献購入ページに移動視床下部—辺縁系には情動調節の中枢があるとされているので,この部位に器質性病変がある場合は各種の神経精神症状を呈する。したがって,内因性精神病および神経症との鑑別が必要な場合がある。最近では,頭部コンピューター断層撮影(CT)が臨床診断学に導入され,この方面の診断学的水準を大いに高めていることは周知のとおりである。
著者らは,上位脳幹部の良性腫瘍により精神症状発症後約9年目に無動性無言を呈するに至った症例を経験した。この症例についてポリグラフィ,ventriculo-peritoneal shunt術などを行なったので無動性無言の発症機序および病態生理に触れて報告する。
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