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文献詳細

雑誌文献

精神医学21巻3号

1979年03月発行

研究と報告

特発性両側性対称性大脳基底核石灰化症の1例

著者: 松村晶子1 村山英一1 堀田直子1 津嘉山毅2

所属機関: 1国立熊本病院神経科 2国立熊本病院精神科

ページ範囲:P.307 - P.310

文献概要

Ⅰ.まえがき
 大脳基底核に石灰沈着が起こることは,19世紀のなかばにすでに知られていた1)。しかし,大脳基底核石灰化症が,生前に診断がつくようになったのは,X線が発見されて40年後,1935年Fritzsche2)が頭蓋単純写で脳基底核部に相当する左右対称性石灰沈着陰影を認める同胞3例を報告して,Kasaninら3)がそのうちの1例を剖検で確認してからである。本邦での本症の報告は1962年以降で,現在までに10例を越す報告4〜13)がある。
 われわれは,けいれん発作と痴呆を主徴とし,血清電解質には異常がなく,副甲状腺機能低下症の症状を伴わない,特発性と思われる脳基底核石灰化症の1例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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