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特集 精神分裂病の遺伝因と環境因
精神分裂病—Transculturalな立場からの一考察
著者: 竹友安彦1
所属機関: 1アルバート・アインシュタイン医科大学精神医学教室
ページ範囲:P.769 - P.783
文献購入ページに移動学派を超え,国境を超えて精神分裂病(以後分裂病と略す)についての会話の範囲が拡がるほど,分裂病の定義が実は決して明瞭でないことが表面に現われる。与えられた問題を考える時,まず直面するのはcross-trans-culturalに妥当な定義の必要なことであり,それはとりもなおさず,そのような定義に到る方法論の問題である。これらが一応解決されれば,それ自体われわれの問題に寄与する多くのものを含むことが予見される。
International Pilot Study of Schizophrenia1)(IPSS)は幸いにこのような解決に近づこうとする先蹤のない試みである。まずIPSSをわれわれの考察の立場から要約してみたい。
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