文献詳細
特集 精神分裂病の遺伝因と環境因
文献概要
I.はじめに
精神分裂病(以下,分裂病と略記)の臨床像は昔に比べて変わったであろうか。たとえば都市における緊張病の減少あるいは一般に分裂病の軽症化が語られるが1,2,15,16,25),はたして分裂病の病像や経過が変化しているのであろうか。こうした分裂病の臨床症状の変遷を,妄想内容の時代変遷に焦点を合わせて論じてみたい。
筆者はこれまでにも巣鴨・松沢病院における妄想の主題変遷について発表している6,7)。たまたま現在,同じテーマについて別の雑誌に投稿しているので8),ここではそれらの資料から主要な点と思われる事柄のみを記すことにしよう。
精神分裂病(以下,分裂病と略記)の臨床像は昔に比べて変わったであろうか。たとえば都市における緊張病の減少あるいは一般に分裂病の軽症化が語られるが1,2,15,16,25),はたして分裂病の病像や経過が変化しているのであろうか。こうした分裂病の臨床症状の変遷を,妄想内容の時代変遷に焦点を合わせて論じてみたい。
筆者はこれまでにも巣鴨・松沢病院における妄想の主題変遷について発表している6,7)。たまたま現在,同じテーマについて別の雑誌に投稿しているので8),ここではそれらの資料から主要な点と思われる事柄のみを記すことにしよう。
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