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文献詳細

雑誌文献

精神医学21巻9号

1979年09月発行

研究と報告

幻覚・妄想を伴ったPickwick症状群の1例

著者: 磯野五郎1 星昭輝2 久場川哲二1 田村喜三郎1

所属機関: 1大泉病院 2慶応義塾大学精神神経科

ページ範囲:P.991 - P.998

文献概要

I.はじめに
 睡眠過剰(hypersomnia)20)を呈する代表的疾患にnarcolepsyとPickwick症状群(PWSと略す)がある。前者には多彩な精神症状が随伴することが知られているが10,11,24),PWSに関しては性格特徴が報告されているのみで,3,6,21,23),少なくとも本邦においては,精神障害と判断されるような精神症状を伴った例は未だ報告されていない。海外においても,われわれが調べた範囲では,幻覚(幻視)を伴ったGuillerninaultら6)の例の他には夢中遊行様のエピソードが報告されているにすぎない4,6)
 今回,われわれは幻聴や関係・被害念慮などの異常体験を伴ったPWSの1例を経験したのでポリグラフとともに報告し,若干の考察を試みたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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