文献詳細
特集 日本精神医学と松沢病院
都立松沢病院創立百年を記念して
文献概要
I.はじめに
表題について執筆するよう編集者から依頼された,副題も編集者によるものであるが,こんなことから書き初めて,あとは随意にという筆者への配慮であろうと推察される。もし松沢病院の問題に正面から取り組めというのであれば,私1人のなしうるところではないし,長い時を要するだろう。編集者がそのような課題を私に課するはずのないのは分かりきっているが,松沢病院の存在は大きく,同病院が日本の精神医学,精神医療に果した役割は他に比類をみないのであり,松沢病院の百年の歴史は,そのまま日本の精神医療史の中の最も重要な部分をしめる。多数の人材を精神医界に送り出したこともまた言うをまたない。以下いくつかの項目に分けて粗末な文を綴ることになるが,私は最近約10年の松沢病院の内部の問題については,ほとんど知るところがない,したがっていずれも私個人が,松沢病院医局の諸氏と何らかの形でかかわりあった問題のみである。課題をそれた部分もあるし,資料不足,私の記憶違いから誤もあろう。一精神科医の雑感として読み流していただきたい。
表題について執筆するよう編集者から依頼された,副題も編集者によるものであるが,こんなことから書き初めて,あとは随意にという筆者への配慮であろうと推察される。もし松沢病院の問題に正面から取り組めというのであれば,私1人のなしうるところではないし,長い時を要するだろう。編集者がそのような課題を私に課するはずのないのは分かりきっているが,松沢病院の存在は大きく,同病院が日本の精神医学,精神医療に果した役割は他に比類をみないのであり,松沢病院の百年の歴史は,そのまま日本の精神医療史の中の最も重要な部分をしめる。多数の人材を精神医界に送り出したこともまた言うをまたない。以下いくつかの項目に分けて粗末な文を綴ることになるが,私は最近約10年の松沢病院の内部の問題については,ほとんど知るところがない,したがっていずれも私個人が,松沢病院医局の諸氏と何らかの形でかかわりあった問題のみである。課題をそれた部分もあるし,資料不足,私の記憶違いから誤もあろう。一精神科医の雑感として読み流していただきたい。
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