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特集 Butyrophenone系抗精神病薬の臨床精神薬理学
神経疾患におけるHaloperidolの効果とその評価—Gilles de la Tourette症候群をとおして
著者: 飯塚礼二1 斉藤幹郎1 関健1
所属機関: 1順天堂大学精神医学教室
ページ範囲:P.1211 - P.1215
文献購入ページに移動1884〜5年Gilles de la Tourette4)は非協調性,突発性の不随意な筋肉運動とそれに伴う「不明瞭な叫び」,加えて汚言症,反響症状の見られる自験6例を含む9症例を発表して,当時の舞踏病の概念から独立した一疾患を分離しようと試みた。Jumping,Latah,Myriachitなどのいわゆるculture bound syndromeとの混同はあったが詳細な症例の記述は今日のTourette症候群の概念とほぼ一致している。ただ反響症状を中心に位置づけている点はShapiroら8)の現在の定義とやや異なっている。また本症候群と小児の一過性のチック等との異同の問題もあるが,今回は定義の問題には深く立ち入らない。Tourette症候群は本邦において比較的稀とおもわれていたが,最近Nomuraら6)の74症例の報告もあり,我々もまた10例以上を経験しておりかなりの潜在的な患者が存在していると考えられる。
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