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文献詳細

雑誌文献

精神医学22巻2号

1980年02月発行

特集 向精神薬をめぐる最近の諸問題

抗精神病薬の血中濃度—その効用と限界

著者: 高橋良1 吉本静志1

所属機関: 1長崎大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.213 - P.219

文献概要

I.はじめに
 精神分裂病への治療法として,薬物療法は現在,広範に用いられ重要な役割を果たしているが,その薬物の生体内代謝および動態を知り,それを応用することによる薬物療法が,はじめて科学的根拠に基づくものとなるといえよう。したがって近年体液中の薬物濃度の測定が,比較的容易に行なえるようになるにつれ,実際に薬物効果を発揮する体内の薬物の濃度を測定し,それと効果を照らし合わせ,科学的薬物療法の確立に活用する研究が活発に行なわれ注目されている。
 本論文では,抗精神病薬の血中濃度測定の効用と限界について,1)血中濃度測定の臨床的意義,2)血中濃度と治療効果,3)血中濃度と副作用,4)治療効果の予測性,5)血中濃度と病態生理について,クロールプロマジン(CPZ)およびハロペリドール(HPL)を中心に述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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