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研究と報告
精神薄弱施設におけるダウン症候群患者の動態とその早期老化傾向について
著者: 加藤進昌1 櫻井芳郎1
所属機関: 1国立精神衛生研究所精神薄弱部
ページ範囲:P.647 - P.653
文献購入ページに移動われわれはダウン症候群における早期老化現象の存在と特徴を生物学的諸機能の面からある程度明らかにしてきたが,それらをふまえて精薄施設在園のダウン症患者の実態把握を目的とする全国調査を行なった。
ダウン症患者は施設在園者の10%を占あているが,30歳以上の年齢構成比はきわめて少ない。また外見や動作,生活態度の面で若年から始まる老化の徴候と40歳を越えて顕著になる早期老化傾向が特徴的に認められる。死亡例の死因は先天性心疾患が最も多く,白血病による死亡も高率であり,先天的原因の影響が考えられる。これらの諸点を考慮した健康管理が行なわれなければならない。
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