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文献詳細

雑誌文献

精神医学22巻8号

1980年08月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病におけるZotepineの臨床効果について

著者: 児玉隆治1 徳田康年1 佐藤親次1 土屋健二1

所属機関: 1成増厚生病院

ページ範囲:P.843 - P.856

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 抄録 われわれは,26例の精神分裂病を対象として,新しい抗精神病薬Zotepineの臨床効果ならびに安全性について検討し,以下のような結果を得た。全般改善度は68%で,しかも大半の例で2週以内に効果発現が認められた。1日至適用量は150〜300mgの範囲で,鎮静作用と抗幻覚妄想作用において改善度が高く,比較的広いスペクトルを示した。12例(46.2%)において副作用を認めたが,投薬中止となった3例(流涎2例,不整脈1例)を除いては,いずれも軽微なものであった。脳波およびプロラクチン分泌反応に及ぼす影響の検討からは,本剤のもつ抗精神病作用の薬理学的裏づけが得られ,とくに後者からはChlorpromazineとほぼ同等のclinical potencyをもつことが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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