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文献詳細

雑誌文献

精神医学22巻8号

1980年08月発行

文献概要

短報

間歇型一酸化炭素中毒の脳波検査による予知

著者: 小西博行1 松岡征夫2 古川唯幸3 東均4 志水彰4 西村健4

所属機関: 1大阪大学医学部高次神経研究施設 2愛媛県立中央病院神経科 3大阪府立成人病センター脳神経科 4大阪大学医学部神経科精神科

ページ範囲:P.871 - P.874

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 抄録 間歇型CO中毒は,間歇期に何らの症状も示さないため,その続発を予知することは,極めて困難とされている。今回,間歇型CO中毒2症例において間歇期に縦断的脳波検査を施行した結果,臨床症状に先立って,明らかな脳波異常が示された。第1例はCO中毒後5日目には正常脳波を示したが,22日目の臨床的に症状の乏しい間歇期に前頭部〜頭頂部にθ波が多くみられ,その後20日たって間歇型CO中毒が発症し,脳波は更に悪化した。第2例は中毒後7日目には正常脳波であり,15日目に全般性にθ波やδ波が多く混入した脳波を示し,16日目から発症した。脳波は更に悪化した。こうした経験から急性中毒後,間歇型CO中毒続発の予知のため,定期的な脳波検査が有用と考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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