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文献詳細

雑誌文献

精神医学22巻9号

1980年09月発行

研究と報告

パーキンソン病の精神医学的研究(Ⅲ)—現象学的人間学の試み

著者: 山田幸彦12 小川俊樹13 飯塚礼二1

所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室 2朝霞病院 3茨城大学保健センター

ページ範囲:P.927 - P.935

文献概要

 抄録 種々の精神症状を前景とするパーキソン病患者の病態構造を,各例の空間性という視点から解明すべく努めた。
 1)神経症では,水平空間の閉塞と天地空間での能動可能性が見られ,2)抑うつ状態では,更に,天地空間の閉塞を加える,3)欲動減弱に至り空間は不分明化してゆき,4)嗜癖では,身体が自己にとっての障壁としてあらわれ,空間はそこに限定される。
 そして,これらの状態の基礎に共通して流れるものとして,"まどろみ"(hypoarousal)の存在が考えられ,その構成要件として感覚遮断的状況が推量された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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