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文献詳細

雑誌文献

精神医学23巻1号

1981年01月発行

短報

一側頭葉てんかんの挿間性精神症状の背景に認めた高Phenobarbital血清レベル

著者: 細川清1

所属機関: 1岡山大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.59 - P.61

文献概要

I.はじめに
 てんかんに認められる挿間性精神変調の中に,治療,ずなわち抗てんかん剤の投与との関連から生じるものがあることは,臨床場面で良く知られる事実となっている。今回一側頭葉てんかん者が2カ月近いまとまった期間,ヒステリー性と思われた失声,昏迷,転換症状などを呈したが,その背景に服用中のprimidoneより由来するphenobarbital高血清レベルを並行的に認め,減量によって上記の諸症状も消褪していくのを認めた。そして同時に何らかの感染症罹患が重複しているのをみた。本例はてんかんの挿間症を理解する上で重要な一側面を有していると思うので報告しておきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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