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文献詳細

雑誌文献

精神医学23巻10号

1981年10月発行

文献概要

研究と報告

嘔吐を繰り返す1症例の理解

著者: 岡田隆介1 米川賢1 引地明義1 磯辺省三2 杉山信作2

所属機関: 1広島市児童総合相談センター精神神経科 2広島市児童総合相談センター愛育園

ページ範囲:P.1055 - P.1061

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 抄録 幼児期より嘔吐を繰り返し,多彩な随伴症状とその変遷を示した1例を経験した。我々はその症例理解にあたって,Psychodynamism,Biophysiology Sociopathologyの3つの側面を考えた。Psychodynamismとは自らの父親に見すてられる不安から教育者を演ずる母とそれを呑めずに吐く子との関係であり,Biophysiologyとは視床下部機能などの身体的要因であり,Sociopathologyとは医療・学校との間におきた軋轢である。それぞれに対して治療がなされたが,主として社会病理的側面において問題が残され,結果として本児の症状が,意識的・社会的性格をおびてくることになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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