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文献詳細

雑誌文献

精神医学23巻10号

1981年10月発行

文献概要

研究と報告

精神薄弱者訓練施設におけるてんかん患者の臨床像

著者: 三浦まゆみ1 内藤明彦1 金山隆夫2

所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室 2国立寺泊療養所

ページ範囲:P.1063 - P.1071

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 抄録 精神薄弱者訓練施設に入所している461名を調査し,てんかんを合併している者は105名(23%)であった。このてんかん105名について,性,年齢,発病年齢,知能指数,脳波所見,推定原因,抗てんかん剤血中濃度とその副作用,てんかん発作型などについて調べた。これらの調査項目について,てんかん群全体で各項目間の相関の有無を調べ,さらにてんかん群を最近2年間発作のみられた群(A群)とみられない群(B群)の2亜群に分け,それぞれの項目について群別比較を行った。
 その結果は以下に要約された。てんかん群全体の2/3はA群に属しており,それらA群は若年発症が多く,発作型としては続発全汎発作がその約6割を占めており,最重度精薄の占める比率が高かった。最重度精薄群では,他の群に比べてPB血中濃度が高く,PHT血中濃度が上昇しにくかった。「眠気」とPB血中濃度高値との間に相関がみられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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