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Hans Berger—ヒトの脳波について—第3回
著者: 山口成良1
所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.1073 - P.1081
文献購入ページに移動頭皮または硬膜上から導出された電流変動が,頭皮または大脳の血管の変化する充盈によって制約されるという仮定を論駁することでもって,勿論,Tschirjewにょって言及された,電気現象は血管壁への血液の摩擦を通しておこるという他の異議は論駁されない。確かにわれわれは,電気的変動の幾分異なった経過と,そしてまた脈拍波とのある類似を期待するかも知れない。しかし私の意見では,動物実験はそのような仮定に反対する。潟血は,イヌの脳の表面から導出された電流変動の振幅に一時的増大を生じる。同様に,両側の頸動脈の結紮は,それらの振幅に影響しない。そして最後に,図3において示されたごとく,心拍動と呼吸の停止にも拘らず,電流変動が存続することが観察されうる。丁度,Kaufmann,Cybulski,そしてPrawdicz Nerninskiのように,私はTschirjewの異議は適切でないと思う。
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