文献詳細
文献概要
研究と報告
精神科リハビリテーション過程における結婚
著者: 河野恭子1
所属機関: 1東京都立世田谷リハビリテーションセンター
ページ範囲:P.1177 - P.1184
文献購入ページに移動 抄録 精神科リハビリテーション場面では,従来何となく避けられてきた結婚問題にふれざるを得ない。当施設開設以来宿泊部門利用者258名中,34名(男12,女22)が結婚し,利用者同士が11組ある。経過は,継続:23,中断:9,死亡:1,不詳:1で,退所し自立後に結婚した18名の中,中断は1名であるのに対して,自立前に結婚した16名の中8名が中断している。社会生活経験は結婚継続のためにも有用である。
家族の援助も得られない人たちなので,われわれが生活全般にかかわり,発端から結婚生活に至るまで,さまざまな援助を行っているが,結婚問題に対する方針を述べ,社会復帰過程における結婚の意義について考察した。離別した場合も,対応如何によって,マイナスに作用していない。結婚問題は避けられないとすれば,リハビリテーションの視点に立って,社会生活経験の機会として捉え,積極的に生かしてゆくべきではないかと考える。
家族の援助も得られない人たちなので,われわれが生活全般にかかわり,発端から結婚生活に至るまで,さまざまな援助を行っているが,結婚問題に対する方針を述べ,社会復帰過程における結婚の意義について考察した。離別した場合も,対応如何によって,マイナスに作用していない。結婚問題は避けられないとすれば,リハビリテーションの視点に立って,社会生活経験の機会として捉え,積極的に生かしてゆくべきではないかと考える。
掲載誌情報