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短報
Münchhausen症状群の2例
著者: 渡辺洋一郎1 横山茂生1 渡辺昌祐1
所属機関: 1川崎医科大学精神科
ページ範囲:P.185 - P.188
文献購入ページに移動 抄録 Münchhausen症状群と考えられる2症例を報告し,本症状群の行動特徴や症状発現の特徴を検討すると同時に,本症状群の患者に対する治療的アプローチについても検討した。
2症例ともに,急性症状,虚言,作為的症状偽造,入院歴を持ち,症例1は混合・多症状型,症例2は異物摂取型である。この2症例の示した症状の差違は知能,医学的知識量の違いに関係があるようであった。また,症例1は疾病利得,ヒステリー症状をも持っているのに対し症例2は知能水準に社会適応能力の低さによる短絡反応的傾向が著明であった。
これらの患者の治療にあたっては,治療関係の維持に留意し,虚偽の言動に対しても,治療関係が確立するまでは正面から指摘せずに,共感的・支持的態度が必要なこと,更に,家族との緊密な連絡,家族関係の調整,医療施設間相互の緊密な連絡と情報交換の必要性を指摘した。
2症例ともに,急性症状,虚言,作為的症状偽造,入院歴を持ち,症例1は混合・多症状型,症例2は異物摂取型である。この2症例の示した症状の差違は知能,医学的知識量の違いに関係があるようであった。また,症例1は疾病利得,ヒステリー症状をも持っているのに対し症例2は知能水準に社会適応能力の低さによる短絡反応的傾向が著明であった。
これらの患者の治療にあたっては,治療関係の維持に留意し,虚偽の言動に対しても,治療関係が確立するまでは正面から指摘せずに,共感的・支持的態度が必要なこと,更に,家族との緊密な連絡,家族関係の調整,医療施設間相互の緊密な連絡と情報交換の必要性を指摘した。
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