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文献詳細

雑誌文献

精神医学23巻2号

1981年02月発行

短報

抗てんかん薬急性中毒の1例—血中濃度と臨床症状を中心に

著者: 国元憲文1 長淵忠文1 山根巨州1

所属機関: 1島根県立中央病院精神神経科

ページ範囲:P.189 - P.191

文献概要

I.はじめに
 精神科領域でのてんかん治療に際して,自殺企図か偶発的事故かは別として,抗てんかん薬大量服用による急性中毒の症例は決して稀なものではない。近年,急性薬物中毒に対しては早期にperitoneal dialysisが行なわれるようになりつつあり,それによる抗てんかん薬急性中毒治療例の報告もかなり見受けられる1,5,7)。しかしながら,なおperitoneal dialysisが一般的なものではなく,従来からの大量輸液療法に頼らざるを得ないことも実際の臨床場面では比較的多いものと思われる。
 われわれは,最近,投与されていた抗てんかん薬を自殺の目的で大量に服薬し,従来からの一般的治療により回復し得た症例を経験した。この症例について,臨床症状と抗てんかん薬血中濃度(ガスクロマトグラフィー法により測定)との関係を中心に若干の考察を加えたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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