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雑誌詳細

文献概要

研究と報告

東京都における精神科救急医療の1年間—松沢病院の事例を中心として

著者: 雪竹朗1 市橋秀夫2 原研治3 新川善博1 石井一平1

所属機関: 1都立松沢病院 2都立墨東病院 3都立精神医学総合研究所

ページ範囲:P.291 - P.299

 抄録 東京都では公立病院を中心とした精神科救急医療を実施して1年を経過した。救急医療開始以前にその役割を代行していた緊急鑑定制度に基づく入院の時期にくらべると,発足後1年間で約4倍の救急受診者があり,初めての試みであったが一定の成果をおさめたと認められる。松沢病院はその中心施設の一つとして機能したが,この1年間に救急入院した患者307名について,その医学的事項や家族的・社会的背景の実態を検討した。その中でもっとも特徴的なことは単身生活者が40%以上を占めていることで,これは精神障害者,とくに分裂病者の生活様式を反映していると思われる。その他,就労率や有配率の低いことも明らかになった。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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