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文献詳細

雑誌文献

精神医学23巻4号

1981年04月発行

研究と報告

発症後14年を経過したSheehan症候群の1症例

著者: 木村健一1 阿部完市1 松橋道方1 山内常博1 田島宏子1 大内田昭二2

所属機関: 1浦和神経サナトリウム 2日本赤十字社医療センター精神科

ページ範囲:P.397 - P.404

文献概要

 抄録 われわれは,意識喪失発作・昏睡状態で救急病院に入院し,その後外科に転医した48歳の女性が,発症以来14年を経過したSheehan症候群と診断され,治療中精神症状を発現して精神科に入院することとなった症例を経験した。好褥,失禁,極度に緩慢な精神活動など,軽い意識障害を中心とする治療前の症状から,甲状腺と副腎皮質ホルモンの補助療法による回復期,そして無気力,怠惰,不関を特徴とする人格変化を残した症状固定期の一連の症状変化の過程を観察した。脳波心理検査などで変化のあとをたどった。
 本症例の経過を記載しSheehan症候群の精神症状に関する文献を引用し,機能的,症状性の精神症状と器質性精神症状の異同,変化について考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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