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研究と報告
恐怖及び不安症状の年齢による増減と性差について—青少年の調査より
著者: 阿部和彦1 増井武士1
所属機関: 1産業医科大学精神医学教室
ページ範囲:P.495 - P.504
文献購入ページに移動 抄録 9〜23歳の男女の対人恐怖,不安症状など合計17項目の各々について,症状を持っている人の割合(有症率)を年齢別,男女別に調査した。恐怖に関する症状は女子に多く,不安症状は男女差がない傾向が認められた。男子に多い症状は対話恐怖と緊張時の頻尿及びつばを吐き出さないと気がすまない,という症状である。前二者と反復性の頭痛は調査対象年齢の後半で有症率が減少せず,持続する場合が比較的多いことを示唆している。
一方,心気症的症状,視線恐怖及び女子の赤面恐怖は15〜18歳の間で30%以上に達するので,この年代によくある症状といえる。この年齢を過ぎると視線恐怖と赤面恐怖は急速に減少するので,長期的に見れば一過性の場合が多いことになる。不安症状の多くは13〜18歳の間のいずれかの年齢で最大の有症率を示す。
有症率が男女ともに思春期で最大値を示す項目では,女子が男子に比べて早い年齢で最大値に達する傾向がある。
一方,心気症的症状,視線恐怖及び女子の赤面恐怖は15〜18歳の間で30%以上に達するので,この年代によくある症状といえる。この年齢を過ぎると視線恐怖と赤面恐怖は急速に減少するので,長期的に見れば一過性の場合が多いことになる。不安症状の多くは13〜18歳の間のいずれかの年齢で最大の有症率を示す。
有症率が男女ともに思春期で最大値を示す項目では,女子が男子に比べて早い年齢で最大値に達する傾向がある。
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