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「第4回日本失語症研究会学術集会」印象記
著者: 鳥居方策1
所属機関: 1金沢医科大学神経精神医学教室
ページ範囲:P.530 - P.531
文献購入ページに移動 第4回日本失語症研究会学術集会は昭和55年11月13日,14日の両日,東京都千代田区大手町の経団連ホールにおいて,京都大学精神神経科大橋博司教授を会長として開催された。初日は大橋会長の開会の辞につづいて午前9時30分より一般演題の発表がなされ,午後はシンポジウム「いわゆる構音失行ないし発語失行をどう考えるか」が,九州労災病院神経内科永江和久博士ならびに大橋会長を座長として行われた。第2日は,大橋博司教授の会長講演,総会,および委員会報告をはさんで,午前と午後に一般演題が発表され,午後3時30分に大橋会長の閉会の辞をもって2日間の日程を終了した。
大橋教授の会長講演は「失語図式の再検討」と題するものであった。有名なWernicke-Lichtheim(1884)の失語図式を始めとして,これまでに夥しい数の失語図式が発表されているのであるが,特に連想心理学的思想の華やかであった19世紀後半のものが多数紹介され検討された。今世紀に入り,P. MarieやHeadなどの批判,ゲシュタルト心理学の興隆などによって「失語図式」の既念は衰退したかに見えたが,近年Geschwindのdisconnexion theory(1965)の出現によって連合学説が再び脚光を浴びるようになり,これらの「失語図式」が再評価されてもよい状況が生れている。時宜にかなった魅力的な講演であった。
大橋教授の会長講演は「失語図式の再検討」と題するものであった。有名なWernicke-Lichtheim(1884)の失語図式を始めとして,これまでに夥しい数の失語図式が発表されているのであるが,特に連想心理学的思想の華やかであった19世紀後半のものが多数紹介され検討された。今世紀に入り,P. MarieやHeadなどの批判,ゲシュタルト心理学の興隆などによって「失語図式」の既念は衰退したかに見えたが,近年Geschwindのdisconnexion theory(1965)の出現によって連合学説が再び脚光を浴びるようになり,これらの「失語図式」が再評価されてもよい状況が生れている。時宜にかなった魅力的な講演であった。
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