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研究と報告
分裂病の初回入院治療の成績と経過との関係について
著者: 殿村忠彦1 鈴木恒裕1 加藤淑子1
所属機関: 1国立療養所東尾張病院
ページ範囲:P.777 - P.785
文献購入ページに移動われわれの病院は200床程度の中規模病院で,開設当初からさいわい診断基準,治療方針を同じうする6人のメンバーで10年間治療活動を行った関係上,大ていの入院患者について6人のすべてが知悉しているという特異性があった。
1)昭和45年9月からの満5年間にわれわれの病院を初診した988人の患者のうち「初めて治療を求めてきて入院の必要のあった分裂病者」138名について,初回退院時の治療効果,治療開始後2年時点・4年時点の社会適応を中心に調査した。
2)初回退院時完全寛解,不全寛解は70%に達した。初診から2年後の適応状態より4年後の適応状態の方が良かった。初回退院時転帰の良い症例は4年後の適応状態がよい。初回入院期間,発病から治療開始までの期間と4年後の適応状態との間には関係がなかった。
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