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短報
アルコール離脱反応時に発見された慢性硬膜下血腫の1例
著者: 藤本明1 池田友彦1 吉岡晋一郎1 庄盛郭子1 田辺研二1 富井通雄1 江原嵩2
所属機関: 1県立岡山病院 2岡山大学医学部神経精神科
ページ範囲:P.821 - P.823
文献購入ページに移動慢性硬膜下血腫が慢性アルコール中毒患者に起こりやすいことは,よく知られている。これは,主として外傷の頻度が高いこと及び栄養障害による血管の脆弱性によるものと推測されている1)。しかし,慢性硬膜下血腫の発生機序に関しては,ただ出血の結果,硬膜下に小血塊が存在するというだけでは不十分と考えられており,発症に至るまでは何らかの不明の(+α)の要因が必要であると考えられている。我々は,今回慢性硬膜下血腫の発症にアルコール離脱反応が関係したと推測される1例を経験したので,この(+α)要因とアルコール離脱反応の関係について若干の考察を加えて報告する。
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