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短報
激しい頭痛,嘔吐を主訴としたVogt—小柳—原田症候群の1例
著者: 加藤政利1 太田龍朗1 大原健士郎1 渡辺郁緒2
所属機関: 1浜松医科大学精神神経科学教室 2浜松医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.944 - P.946
文献購入ページに移動原田氏病は,1926年原田永之助2)によって報告された特有な臨床所見を有する両眼性の葡萄膜炎であり,現在ではVogt—小柳—原田症候群,特発性葡萄膜炎,uveomeningoencephalitic syndromeなどの名称で総括されている。
本症候群は眼症状の他に頭痛,発熱,倦怠感,食思不振,聴力障害,皮膚の白斑,毛髪の脱落,白変などを生じ,髄液の細胞増多も伴う特異な神経眼科疾患であり,杉浦ら6)は本病の診断基準として髄膜炎を合併する両眼性肉芽性葡萄膜炎であることを必須条件としたいと述べている。
今回われわれは,激しい頭痛,嘔吐という神経症状が前面に出現し,他の急性脳疾患との鑑別を要した原田氏病の1例を経験し,発病初期の脳波所見も得られたのでここにそれを報告する。
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