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文献詳細

雑誌文献

精神医学24巻1号

1982年01月発行

研究と報告

精神分裂病者の放浪について

著者: 永田俊彦1

所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.19 - P.25

文献概要

 抄録 放浪する分裂病者11例について報告した。彼らはいずれも寡症状で単純型分裂病者に類似する病像を示していた。放浪は他者との「関係性」を回避することに特徴づけられ,これによって急性期の人格解体が免れたり,頓挫されたりしたものと考えられる。このようにみると,単純型分裂病者は「ある状況」に関わらないという人間学的意味方向をたどり,放浪(ある場合には転職を含めて)を余儀なくされる分裂病者とも解される。このような観点から,分裂病の寡症状化に対する笠原の仮説に若干の検討を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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