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文献詳細

雑誌文献

精神医学24巻1号

1982年01月発行

文献概要

研究と報告

脳内石灰化を伴ない,多彩な精神・神経症状を呈した偽性偽性副甲状腺機能低下症の1例

著者: 楠瀬幸雄1 重本拓1 柏村皓一1 山田通夫1 小林勝昌2 瀧原博史3 藤井光正3

所属機関: 1山口大学医学部神経精神医学教室 2山口大学医学部第3内科学教室 3山口大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.77 - P.81

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 抄録 左手中手骨短縮などの身体的徴候と大脳基底核および小脳歯状核への石灰沈着を認めた,偽性偽性副甲状腺機能低下症の44歳の女性例を経験した。錐体外路症状と小脳症状などの神経症状,記銘力低下および計算力低下などの知的退行に加えて,幻覚・妄想などの精神症状を呈していた。血清電解質に異常はなかった.偽性偽性副甲状腺機能低下症に脳内石灰化を認めることは稀であり,さらに,幻覚や妄想などの精神症状を呈する例の報告はない。同様な脳内石灰化を有して精神症状を呈するFahr病との異同を含め,興味のある症例と考え報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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