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短報
幻聴,てんかん発作,脳波異常,大脳基底核石灰化を呈した偽性副甲状腺機能低下症(Pseudohypoparathyroidism)の1例
著者: 種市愈1 渡辺茂2
所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室 2新潟大学医学部第一内科学教室
ページ範囲:P.83 - P.85
文献購入ページに移動偽性副甲状腺機能低下症(Pseudohypoparathyroidism,以下P. H. P. と略す)は,副甲状腺において副甲状腺ホルモン(P. T. H.)の合成・分泌はあるが標的器管である腎の反応性の低下のため,低カルシウム血症,高リン血症を示し精神・神経症状などを呈する疾患である。1942年のAlbright1)の報告を初めとしてその後多くの報告がなされており,本邦においては70例弱の報告がなされている。本症例は幻聴,脱力発作,全身痙攣など多彩な症状を呈し,CT・脳波に異常を認め,治療により症状,脳波に改善を認めたので報告する。
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